2024/06/28 18:29



2015年のブランド立ち上げ当初から現在まで採用している生地、〈GOTS〉認証オーガニックコットンを使用した「スタンダード」シリーズ。

イラストのような模様から幾何学模様の柄まで、カラフルで多種多様な色柄を選べるのも魅力の一つです。

この〈GOTS認証〉とは一体何か?をこの記事にまとめてみました。

 

【GOTSとは?】

GOTS = Global Organic Textile Standard(オーガニックテキスタイル世界基準)のこと。


GOTS認証はテキスタイル製品に与えられるオーガニック認証であり、使用する素材はもちろん染料や工場で使用される機械の油や添加物にまで目を配らせています。

また、保管の方法やスタッフのトレーニング、機械に使用する油の種類にまで言及して、地球環境により良い繊維産業の構築を促進しています。

 

Global Organic Textile Standard(グローバルオーガニックテキスタイルスタンダード 英語サイト)

 

GOTS認証は、原料生産から販売されるまで下記6つ全ての加工段階でチェックがあり厳しい基準をクリアする製品だけにしか与えられません。

 

・原材料

・糸を紡ぐ工程

・生地に編む織る工程

・染めなどの工程(湿式処理)

・製品に加工する工程

・販売

 

各工程のチェック基準を見てみましょう。

一つ一つの工程での社会の課題も見えてきそうです。

 

【原材料】

GOTSによる認証の最初の加工段階は、原材料の加工です。

原料生産施設は立入検査を受け、有機繊維と他の繊維が決して混ざっていないという証拠を示さなければいけません。加工する機械のチェックから保管場所まで、適切な管理体制が求められます。


また、生の有機繊維と従来の繊維は同じように見えるため、スタッフのトレーニングなども重要視されます。

原料の生産(作物または動物の生産)に関しても、IFOAM規格で承認されている有機生産基準に認定されている必要があり、オーガニックコットン生産段階での遺伝子組換え作物の混入を防ぐため、GMOスクリーニングなども義務付けられています。



【糸を紡ぐ工程】

紡糸には糸の種類によって様々な機械が使われています。

未染色の有機糸と従来の糸は同じように見えるため、糸などの分離と識別・保管は、ここでも非常に重要です。

使用するパラフィン製品への制限や、有機糸と接触する機械油の規制までチェックは隅々まで行われます。

 


【生地に編む・織る工程】

糸を編んだり織ったりして生地を作りますが、近代の工場では一般的に織り前に糸を強化するためにサイジングと言う加工をするそうです。

この際のサイジング剤に関する規制や、糸と接触する機械油の規制など、ここでもGOTSでは細かいチェックが行われます。

保管場所と製造現場で通常糸とは確実に分離・識別されていなければならず、ここでもスタッフの訓練と意識が非常に重要になります。

この段階を担う生地加工業者は、購入したGOTS認定の糸の購入量記録などもチェックされ、さらに無駄のチェックや輸送に関する情報も工場内検査の際に示さねばなりません。

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以降の工程は「〜後編〜」に続きます。